12.埋込形スイッチの接続手順
埋込形スイッチとは、壁の中に埋め込んで壁の表面の高さとなるように設置したスイッチのことです。
埋込形スイッチの接続方法は、VVFケーブルのシースと絶縁被覆をはぎ取って接続口に電線を接続します。
第二種電気工事士の技能試験では埋込形スイッチの結線は出題されやすいので結線できるようにしておいてください。
このページの目次
埋込形スイッチって何ですか?
部屋、台所、トイレ、玄関、などの電球や蛍光灯をON/OFFする時はスイッチを使いますよね。
スイッチの種類には、露出形スイッチと埋込形スイッチがあります。
- 露出形スイッチ:壁の上に露出しているスイッチ
- 埋込形スイッチ:壁の中に埋め込まれて壁の表面の高さで配置してあるスイッチ
このように、露出形スイッチは壁の上に器具がボコッと出ているスイッチで、埋込形スイッチは壁の表面の高さで取り付けてあるスイッチです。
したがって、すべての埋込形の器具は壁の中で固定しなければいけないのでそのまま使うものではありません。
埋込形スイッチを取り付ける時は、取付枠を使います。埋込形スイッチを取付枠に取り付けて取付枠を壁に固定して使わなければいけませんので、まず初めに取付枠に埋込形スイッチを取り付ける作業を行います。
取付枠には、埋込形器具を取り付ける向きがありますので気を付けてください。取付枠をよく見ると、上という字が書いてあります。上と書いてある面が、表面の上側になるようにします。
埋込形スイッチの接続手順
埋込形スイッチが何なのかわかったところで、次は、実際に埋込形スイッチを使って芯線を接続してみましょう。
埋込形スイッチの接続手順は、
- 取付枠に埋込形スイッチをセットする
- 電線の絶縁被覆をはぎ取る
- 電線の芯線の長さを調整する
- 埋込形スイッチに電線を取り付ける
の4ステップで接続できます。
埋込形スイッチの接続は、取付枠に埋込形スイッチをセットして、芯線の長さを調整したら電線を埋込形スイッチに接続するだけなので難しい作業ではありません。
埋込形スイッチの接続手順を紹介しますので技能試験の作業を行う時の参考に使ってください。
手順1.取付枠の方向を確認します
埋込形器具は、取り付け方向を間違える方が多くいます。
埋込形スイッチを取り付ける前に、取付枠に書かれている上という字を確認してください。
上と書かれている方が上側となるようにします。
手順2.埋込形スイッチを取付枠に合わせます
埋込形スイッチを取付枠の真ん中にセットします。
(埋込形器具が1つの場合は真ん中、2つの場合は上段と下段を使います。)
取付枠にセットする時は、埋込形スイッチにも上下方向がありますので確認してください。スイッチの下側に300V ACなどと文字が書いてありますので、文字が書いてある側が下になります。
取付枠の表と裏と上下の方向と埋込形スイッチの方向を間違えないようにセットしましょう。
手順3.埋込形スイッチを取付枠に取り付けます
埋込形スイッチを取付枠に合わせましたら、取付枠の金具穴にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理で金具を埋込形スイッチの方向に押し込みます。
取り付けが終わりましたら上の写真のようになります。取付枠から埋込形スイッチが外れないことを確認してください。
取り付け前
取り付け後
手順4.ケーブルのシースをはぎ取ります
VVFケーブルのシース(灰色の外部被覆)の長さは、取付枠の長さくらいと同じくらいにはぎ取ります。
黒色と白色の電線は、取付枠の長さくらいになるようにしてください。
手順5.ケーブルの絶縁被覆をはぎ取ります
黒色と白色の絶縁被覆は、埋込形スイッチの裏面にある電線ゲージの長さにしたがってはぎ取ります。
手順6.埋込形スイッチの電線の接続口を確認します
絶縁被覆をはぎ取った電線を埋込形スイッチのどこに接続するのか確認してください。
埋込形スイッチの接続口は裏面の穴です。
埋込形スイッチには極性はありませんので、白色、黒色の電線はどちらに差し込んでも構いません。
手順7.埋込形スイッチに電線を差し込みます
電線を埋込形スイッチの接続口の奥まで差し込んだら完成です。
作業が終わりましたら、最後に、電線を軽く引っ張って接続口から抜けないことを確認してください。