1.VVFケーブルのシースのはぎ取り方法(簡単な方)
VVFケーブルは、導体(銅線)が絶縁被覆とシースに覆われているケーブルのことです。
VVFケーブルのシースは電工ナイフで切り込みを入れてはぎ取ります。
第二種電気工事士の技能試験ではVVFケーブルのシースをはぎ取らないと器具に接続できないのでシースをはぎ取る方法を覚えてください。
このページの目次
VVFケーブルって何ですか?
VVFケーブルとは、導体である銅線の周りが絶縁被覆に覆われていて、絶縁被覆の周りに外皮といわれるシース(外部被覆)で覆われて構成されているケーブルのことです。
つまり、VVFケーブルは中心部分から導体、絶縁被覆、シースという作り方になっていて、一般的に低圧屋内配線で使うケーブルといえばVVFケーブルが多いです。
また、技能試験で使われるケーブルもVVFケーブルがほとんどです。
VVFケーブルの種類には、2芯VVFケーブル、3芯VVFケーブルがあり絶縁被覆の色が違います。
- 2芯VVFケーブル:絶縁被覆の色は、白、黒
- 3芯VVFケーブル:絶縁被覆の色は、白、黒、赤
このように、絶縁被覆の色は違いますが、2芯VVFケーブルを使う時も3芯VVFケーブルを使う時もシースのはぎ取り方法は同じです。
VVFケーブルのシースのはぎ取り方法は、簡単な方法と難しい方法の2種類あります。
シースのはぎ取り方法はどちらを使っても構いませんので、自分でやり易いと思った方で行ってください。
まずは、世間一般的に絶縁電線に傷が付きにくいので簡単といわれている方法を説明します。
難しい方法は、2.VVFケーブルシースのはぎ取り(その2)を見て作業を行ってください。
VVFケーブルのシースのはぎ取り手順(簡単な方)
簡単な方のVVFケーブルのシースのはぎ取り方法を使ってシースをはぎ取る時は、電工ナイフでシースに切り込みを入れた後にシースをはぎ取るだけの作業です。
VVFケーブルのシースのはぎ取り手順は、
- VVFケーブルに1周切り込みを入れる
- 1周切り込みを入れた所から外側に向かって切り込みを入れる
- シースをはぎ取る
の3ステップでシースをはぎ取れます。
特に難しい作業ではないので少し練習すればできるようになると思います。
VVFケーブルのシースをはぎ取る簡単な方の作業手順を紹介しますので技能試験の作業を行う時の参考に使ってください。
手順1.VVFケーブルのシースに1周切り込みを入れます
VVFケーブルと電工ナイフを手で持ちます。
VVFケーブルのシース(灰色の外部被覆)の周りに、電工ナイフで1周切り込みを入れていきます。
作業を行う時は机の上にVVFケーブルを固定するのではなく、必ず手で持って行ってください。
初めは難しいと思いますが、力を入れ過ぎると黒色と白色の絶縁被覆に傷が付きますので、切り込みを入れる時は力加減に気を付けてください。
VVFケーブルのシースの周りに1周切り込みを入れ終わった状態は次のようになります。
手順2.VVFケーブルの先端に向かって切り込みを入れます
電工ナイフの刃先を、シースの周りに切り込みを入れた所の中心(シースの内部に黒色と白色の絶縁被覆が配置されている中央の位置)にあてて、外側(ケーブルの先端)に向かってシースに切り込みを入れます。
シースに外側に向かって切り込みを入れ終わった状態は次のようになります。
手順3.VVFケーブルのシースを内側にはぎ取ります
外側(ケーブルの先端)から内側に向かって、シースを切り込みに沿ってはぎ取っていきます。
もし、はぎ取れない場合は電工ナイフでの切り込み作業が甘いので切り込みをもう少し強く入れ直してください。
手順4.VVFケーブルのシースを完全にはぎ取ります
最後は、一番初めにシースの周りに切り込みを入れた所の切り込みに沿って、シースをはぎ取れば作業は完了です。
全ての作業が終わり、シースのはぎ取りが完成した状態は次のようになります。
一通り作業が終わりましたら、黒色と白色の絶縁被覆に傷がついていないかしっかり確認してください。
注意:絶縁被覆に傷がついている場合は、減点の対象になりますのでもう一度初めから作業をやり直してください。