13.埋込形コンセントの接続手順
埋込形コンセントとは、壁の中に埋め込んで壁の表面の高さとなるように設置したコンセントのことです。
埋込形コンセントの接続方法は、VVFケーブルのシースと絶縁被覆をはぎ取って接続口に電線を接続します。
第二種電気工事士の技能試験では埋込形コンセントの結線は出題されやすいので結線できるようにしておいてください。
このページの目次
埋込形コンセントって何ですか?
部屋、台所、洗面台などで電化製品を動かす時はコンセントを使いますよね。
コンセントの種類には、露出形コンセントと埋込形コンセントがあります。
- 露出形コンセント:壁の上に露出しているコンセント
- 埋込形コンセント:壁の中に埋め込まれて壁の表面の高さで配置してあるコンセント
このように、露出形コンセントは壁の上に器具がボコッと出ているコンセントで、埋込形コンセントは壁の表面の高さで取り付けてあるコンセントです。
したがって、すべての埋込形の器具は壁の中で固定しなければいけないのでそのまま使うものではありません。
前項で説明した埋込形スイッチを取付枠に取り付けた時と同じ方法で、埋込形コンセントも取り付けることができます。
埋込形コンセントを1つ取り付ける場合は、取付枠に3つある取り付け場所の真ん中を使ってください。
また、埋込形コンセントにも上下の向きがあります。埋込形コンセントの表面の下側にあたるところに15A125Vなどと文字が書いてあります。文字が書いてある方が下側なので間違えないようにしてください。
埋込形コンセントの接続手順
埋込形コンセントが何なのかわかったところで、次は、実際に埋込形コンセントを使って芯線を接続してみましょう。
埋込形コンセントの接続手順は、
- 取付枠に埋込形コンセントをセットする
- 電線の絶縁被覆をはぎ取る
- 電線の芯線の長さを調整する
- 埋込形コンセントに電線を取り付ける
の4ステップで接続できます。
埋込形コンセントの接続は、取付枠に埋込形コンセントをセットして、芯線の長さを調整したら電線を埋込形コンセントに接続するだけなので難しい作業ではありません。
埋込形コンセントの接続手順を紹介しますので技能試験の作業を行う時の参考に使ってください。
手順1.取付枠に埋込形コンセントを取り付けます
取付枠の上下方向と埋込形コンセントの上下方向を確認して取付枠に埋込形コンセントを取り付けてください。
取付枠は上と書かれている方を上にして、埋込形コンセントは15A125Vと書かれている方を下にして取付枠にセットしてください。
埋込形コンセントを取付枠にセットしましたら、取付枠の金具穴にマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理で金具を埋込形コンセントの方向に押し込みます。
取り付けが終わりましたら上の写真のようになります。取付枠から埋込形コンセントが外れないことを確認してください。
手順2.ケーブルのシースと絶縁被覆をはぎ取ります
VVFケーブルのシース(灰色の外部被覆)は取付枠の長さくらいになるようにはぎ取ります。
白色と黒色の絶縁被覆は、埋込形コンセント裏面に芯線をどのくらいの長さにすればいいのかのゲージ(赤丸で囲んだ箇所)がありますので、そのゲージにしたがって芯線が適切な長さになるように絶縁被覆をはぎ取ってください。
手順3.埋込形コンセントの電線の接続口を確認します
埋込形コンセントの表面の差し込みプラグを差し込む穴の大きさが、左右で異なっていることに気がつきましたか?
なぜ、穴の大きさが違うのかというと、一般的には、埋込形コンセントでも埋込形以外のどんなコンセントでも極性があるからです。
極性を説明しますと、埋込形コンセントの表面はプラグの差し込み穴が長い方がマイナス側(接地側)、コンセント裏面はWと書いてある方がマイナス側(接地側)になります。
したがって、マイナス側(接地側)には白色の絶縁被覆の電線を接続してください。
手順4.埋込形コンセントに電線を差し込みます
電線を埋込形コンセントの接続口の奥まで差し込んだら完成です。
最後に、埋込形コンセントのプラス側(非接地側)とマイナス側(接地側)に接続した電線の絶縁被覆の色(非接地側は黒色、Wと書かれた接地側は白色)が正しいのか確認してください。
もし、絶縁被覆の色が間違っていたり、電線を軽く引っ張って引っこ抜けたら減点の対象になるので注意してください。