第二種電気工事士の筆記試験対策「電動機の分類と三相誘導電動機の始動方法と回転速度」の説明
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14.三相誘導電動機の分類、始動方法、回転速度などの説明

♦電動機の分類♦

電動機の種類には、直流電源を使ってモータを動かす直流電動機と、交流電源を使ってモータを動かす交流電動機に分類されます。

直流電動機
直流電動機は、フレミングの左手の法則による電磁力を使ってコイルを回転させます。整流子とブラシが接触と不接触を繰り返しながらモーターが回転するのでブラシが摩耗してしまい耐久性に劣ります。
交流電動機
交流電動機は、アゴラの円盤と同じ仕組みを利用して回転磁界を発生させて回転子を回転させます。回転子と固定子が接触せず摩耗しないので耐久性があるのが特徴です。

そして、交流電動機には、同期電動機、整流子電動機、誘導電動機などの種類があり、誘導電動機の中には単相誘導電動機と三相誘導電動機の2つの種類があります。

単相誘導電動機
単相誘導電動機とは、単相交流を用いてモータを動かす仕組みです。
主に、一般住宅で使われている単相交流100Vで動く電動機が当てはまり、主な電化製品としては、換気扇、扇風機、大昔の洗濯機やエアコンなどがあります。
三相誘導電動機
三相誘導電動機とは、三相交流の200Vや400Vを用いてモータを動かす仕組みです。
三相誘導電動機の種類は、かご形と巻線形があり、主にかご形誘導電動機が広く普及していて工場やビルなどで、エレベーター、送風機、ポンプの動力に使われています。
かご形誘導電動機は、回転磁界を発生させる固定子(こていし)と軸部分の回転子(かいてんし)で構成されています。
固定子に固定子コイルをはめ込んで、そのコイルに三相交流を流すことによって回転磁界が作られて、その結果、電磁誘導の原理によって固定子に引っ張られるように回転子が回る仕組みになっています。

ここでは、電気工事士の試験によく出題される三相かご形誘導電動機について説明していきます。

♦三相かご形誘導電動機の始動電流と始動方法♦

三相かご形誘導電動機は、始動する時に大電流が流れて電動機のコイルに損傷を与えてしまう恐れがあるので、電動機を始動させる時は、主に次の全電圧始動法(直入れ始動法)又はY−Δ始動法(スターデルタ始動法)のどちらかの始動方法を用いて始動させることが普通です。

全電圧始動法
始動時に電動機の定格電圧を投入して始動させる方法です。
始動電流は全負荷電流(定格電流)の5〜8倍になるので、小容量(定格出力5kWくらい)の電動機で使われています。
コストは一番安いです。
Y−Δ始動法
始動時はY結線(スター結線)で始動して、電動機の速度が安定したらΔ結線(デルタ結線)に切り替えて電動機を回す始動方法です。
始動電流は全電圧始動法の3分の1倍、始動トルクは全電圧始動法の3分の1倍になるので、定格出力が10kW〜15kWで負荷が小さめの電動機に向いています。
コストは全電圧始動法よりも高いです。

始動電流を小さくした始動法を減電圧始動法といい、Y−Δ始動法も減電圧始動法に分類されますが、その他の減電圧始動法では、

なども用途に応じで使われます。

♦交流電動機の回転速度♦

交流で動く電動機の回転速度(同期速度)を計算する時は、次の公式を使って求めてください。

誘導電動機の回転速度(同期速度)の公式
f=周波数[Hz]
P=電動機の極数

※実際の交流電動機の回転速度は、すべりがあるので公式よりも5%位遅くなります。

上の式を見ると、回転速度は周波数に比例し、極数に反比例するので、周波数か極数のどちらかを変えると回転速度を制御できることがわかります。

極数は電動機固有の値なので変えることはできませんが、周波数はインバーターを使えば自由に変えることができるので、回転速度を制御することができます。

インバーターとは、コンバーター回路とインバーター回路を搭載した装置のことで、コンバーター回路で交流を直流に変換して、インバーター回路で直流を交流に変換して周波数や電圧を好きなように変える用途で使います。

商用電源周波数は東日本が50Hz、西日本が60Hzで固定されていますが、インバーターを使えば周波数を制御でき、その結果、目的とする電動機の回転速度へ制御できるようになるということです。

♦電動機の正回転と逆回転♦

三相誘導電動機は、U端子、V端子、W端子があり、各端子は次のように各相と接続されて正回転しています。

電動機の正回転時の端子と相の接続方法

三相誘導電動機の回転方向を逆回転させるには、この3つの接続箇所のうちのどれか2箇所を入れ替えれば逆回転します。

例えば、正回転している状態でのR相とT相に接続させている端子を次の様に入れ替えてみると、

電動機の逆回転時の端子と相の接続方法

という接続になり電動機は逆回転します。

♦力率改善用コンデンサ♦

力率改善用コンデンサ(低圧進相コンデンサ)は電動機と並列に接続します。

力率とは、交流回路における有効電力と皮相電力との比のことです。

有効電力とは、抵抗負荷で実際に消費される電力のことですが、皮相電力とは、有効電力と無効電力を含めた電力なので見た目の電力となります。

有効に電力を利用できるようにするには、無効電力を小さくして力率を1に近付けることが求められます。

通常、電動機にはコイル成分が含まれているので、電圧よりも電流の方が位相が遅れている遅れ力率といわれる状態となり力率が悪くなります。

力率が悪いと無効電力が増えて電力を有効に使えないので、力率が悪い状態を改善する為に、進相コンデンサを設置し遅れていた電流の位相を進ませてあげて力率を改善します。

電動機と並列に接続する進相コンデンサは、力率を改善して効率よく電力を使う為に必要なものと覚えておきましょう。

それでは、下の問題を繰り返し解いて覚えましょう。

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♦三相誘導電動機の問題を解いてみよう♦

♦問題1

三相誘導電動機の始動法において、Y−Δ始動法を用いた場合次の記述で正しいのはどれか?

考え方:Y−Δ始動法は、始動電流と始動トルク共に全電圧始動法の3分の1になります。

答え: イ

♦問題2

4極の三相かご形誘導電動機を周波数60Hzで使用する時、同期速度はいくらになるか?

考え方:上の回転速度を求める式に当てはめてみましょう。

答え:

誘導電動機の同期速度の計算方法

♦問題3

力率を改善するための低圧進相用コンデンサの取り付け場所で適切なものはどれか?

考え方:コンデンサは電動機と並列に接続します。

答え: ロ

♦問題4

三相誘導電動機を逆転させるにはどうしたらよいか?

答え:
電動機のそれぞれの端子に接続されている3本の線のうち、どれか2本の線を入れ替えればよい

♦独学の方への試験勉強の提案♦

第二種電気工事士の試験勉強を独学で始めるには何を用意すればいいのかな?とお悩みの方は、筆記・技能試験対策に使う おすすめの参考書・過去問題集おすすめの工具・練習材料 のページで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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