裸電線、絶縁電線、ケーブルなどの接続方法の規定と問題の解き方(第二種電気工事士の筆記試験対策)

第二種電気工事士

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4.電線の接続方法の規定(裸電線、絶縁電線、ケーブルなど)

裸電線、絶縁電線、ケーブルなどのどのような電線でも接続する時は守らなければいけない規定がいろいろあります。

特に、電線の引張強さを20%以上減少させないことという規定はどの電線でも同じように定められています。

問題は出題されにくいですが電気工事をする時の接続方法の規定は決まっていますのでしっかり覚えてください。

このページの目次

電線の接続の規定

電気の配線を行う時は、金属管工事や合成樹脂管工事などで使う電線の種類としては絶縁電線(IV線など)が一般的で、ケーブル工事で使うケーブルの種類としては、ビニル外装、ポリエチレン外装、クロロプレン外装などを使ったケーブル、3種キャブタイヤケーブル、4種キャブタイヤケーブルなどがあります。
※ケーブルとは、絶縁電線を何本かひとまとめにしてさらに外装(絶縁被覆)で覆ったもののことです。

電線を建物などに配線すればどこかの場所で必ず接続箇所が現れます。したがって、電線と電線を接続しないで配線するということはできず、どこかで接続することは避けて通ることはできません。

これらの電線(絶縁電線、裸電線)やケーブルなどの電線を接続する時は何に気をつけないといけないのかというと、基本的には、電線の電気抵抗を増加させないように接続を行わなければいけないということです。

その他では、次のいくつかの規定があるので必ず守って電線の接続を行うようにしてください。

裸電線の接続の規定

裸電線相互、裸電線と絶縁電線・キャブタイヤケーブル・ケーブルとを接続する場合は次の規定を守って作業を行ってください。

  • 電線の引張強さを20%以上減少させないこと
  • 接続管やその他の器具を使用する、又はろう付けすること

絶縁電線の接続の規定

絶縁電線相互、絶縁電線とコード・キャブタイヤケーブル・ケーブルとを接続する場合は、次の規定を守って作業を行ってください。

  • 電線の引張強さを20%以上減少させないこと
  • 接続管やその他の器具を使用する、又はろう付けすること
  • 接続部分の絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のある接続器を使用する、又は接続部分をその部分の絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆すること

コード・キャブタイヤケーブル・ケーブル相互の接続の規定

コード相互、キャブタイヤケーブル相互、ケーブル相互又はこれらのもの相互を接続する場合は、次の規定を守って作業を行ってください。

  • コード接続器、接続箱その他の器具を使用すること

但し、断面積8mm2以上のキャブタイヤケーブル相互、金属被覆のないケーブル相互を接続する場合で、次の規定を守れば上記の限りではありません。

  • 電線の引張強さを20%以上減少させないこと
  • 接続管やその他の器具を使用する、又はろう付けすること
  • 接続部分の絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のある接続器を使用する、又は接続部分をその部分の絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆すること

※断面積8mm2以上のキャブタイヤケーブル相互の接続は、上記の規定の他に、接続部分の絶縁被覆を完全に硫化する、又は接続部分の上に堅ろうな金属製の防護装置を施すという規定がさらに追加されます。

電線やケーブルの接続方法が正しく行われていなければ、接続箇所での接触不良、断線、漏電などのトラブルや事故につながってきます。正しい接続方法を覚えましょう。

このページは、電気設備の技術基準の解釈の第12条(電線の接続法)の内容を第二種電気工事士の筆記試験の勉強が少しでもはかどるようにわかりやすくまとめたものです。

電線の接続法についてさらに詳しく知りたい方は、電気設備の技術基準の解釈に記載されているので目を通してください。

電線の接続方法の規定の練習問題を解いてみよう

次の電線の接続方法に関する問題を解いて力をつけてください。

出題頻度は少ないですが試験範囲に含まれていますし電気工事を行う時は必要な知識ですのでしっかり覚えておきましょう。

問題1

電線を接続する時の条件として次の記述はそれぞれ正しいか答えよ。

  • イ.電線の電気抵抗を増加させないように接続する
  • ロ.電線の引張強さを20%以上減少させないように接続する
  • ハ.接続管やその他の器具を使用して接続する
  • 二.ろう付けして接続する

考え方:上記の説明を読むか、電気設備の技術基準の解釈の第12条(電線の接続法)を確認してみてください。

答え:
イ.正しい
ロ.正しい
ハ.正しい
二.正しい

問題2

コード相互、キャブタイヤケーブル相互、ケーブル相互又はこれらのものを相互に接続する時は原則どのように接続しなければいけないか?正しい接続方法を次の中から3つ選べ。

  • イ.コード接続器を使用して接続する
  • ロ.接続箱を使用して接続する
  • ハ.その他の器具を使用して接続する
  • 二.接続器・接続箱・その他の器具を使用せず直接接続する

考え方:上記のコード・キャブタイヤケーブル・ケーブル相互の接続の説明を読むか、電気設備の技術基準の解釈の第12条(電線の接続法)を確認してみてください。

答え:イ、ロ、ハ

問題3

次のそれぞれの記述は、電線の接続方法として正しいか答えよ。

  • イ.ビニル絶縁電線直径1.6mm1本と直径2.0mm1本を差込み形コネクタで接続した
  • ロ.直径2.0mmのビニル絶縁電線相互をE形リングスリーブで終端接続した
  • ハ.ビニル絶縁電線直径2.0mmとビニル外装ケーブル直径2.0mmを巻きつけ接続し、ろう付けした
  • 二.断面積8mm2のキャブタイヤケーブル相互を直接接続した

考え方:基本的にケーブルやコードなどの相互接続をする時は、接続器(リングスリーブや差込形コネクタ)や接続箱(VVF用ジョイントボックスやアウトレットボックス)などを使って接続しなければいけません。

但し、断面積8mm2以上のキャブタイヤケーブルの相互接続の場合は条件を満たせば接続器などを使用せず直接接続しても問題ありません。

答え:
イ.正しい
ロ.正しい
ハ.正しい
二.正しい

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