測定器の種類・置き方と問題の解き方(第二種電気工事士の筆記試験対策)

第二種電気工事士

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~筆記・技能試験対策~電気が苦手というあなたへ~

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2.測定器の種類と姿勢

測定器の種類は、可動コイル形、可動鉄片形、誘導形などがあり、電圧や電流を測定する時に使います。

測定器の姿勢は、水平、垂直、ある一定の角度など、置き方の記号に従って置いて測定します。

試験に出題される確率はあまり高くありませんが試験範囲に含まれていますし、実際に電気工事で測定を行う時は必ず知っていなければならない知識なのでしっかり覚えてください。

このページの目次

測定器の種類

電気の電圧が何ボルトあるのか、電流が何アンペアあるのか、抵抗が何オームあるのか知りたい時は、電気は目に見えないので測定器が必要となります。

電気を測定する測定器は、電圧を測定する時は電圧計、電流を測定する時は電流計を使いますよね。

しかしながら、電圧計でも電流計でも、指針を動かす為の駆動形式が個々で異なり全ての計器で同じ駆動形式を使っている訳ではありません。

測定器には、いろいろな駆動形式が使われており、主に、可動コイル形、可動鉄片形、誘導形が有名な形式です。

可動コイル形
永久磁石の磁界を利用してコイルに流れる電流により駆動トルクを発生させる計器です。
可動コイル形の計器は、感度がよく消費電流が小さいのでいたるところで使われており、みなさんも一度は使ったことがあると思います。学校の理科の時間に電圧を測定するために使った、針が左右に動くアナログメーターが可動コイル形に当てはまります。
直流専用の計器で直流の電圧と電流を測定する時に使います。
可動鉄片形
コイルに電流を流すことによって発生する磁界に鉄片を近づけると、磁気誘導によって鉄片が吸引される力を利用した計器です。
直流と交流の電圧と電流の両方が測定できますが、主に交流の電圧と電流を測定する時に使われています。
誘導形
導体に流れる渦電流と磁界を利用して駆動トルクを発生させるものです。
主に交流の電力量計として使われています。

その他にも、振動片形、整流形、電流力計形、熱電形、静電形などの形式があり、周波数、電圧、電流、電力の測定に使われています。

  • 振動片形:交流の周波数の測定
  • 整流形:交流の電圧、電流の測定
  • 電流力計形:直流と交流の電圧、電流、電力の測定
  • 熱電形:直流から交流の高周波までの測定
  • 静電形:高電圧の測定

このように、測定器には、直流回路や交流回路のどちらか1つでしか測定できない測定器もあれば、直流でも交流でも場面を問わずどちらの回路でも測定できる測定器もあります。

次の測定器は筆記試験によく出題されます。測定器の形式と記号と使用回路を覚えましょう。

測定器の種類の表
形式記号回路
可動コイル形可動コイル形(直流)直流
可動鉄片形可動鉄片形(交流)交流
誘導形誘導形(交流)交流
振動片形振動片形(交流)交流
整流形整流形(交流)交流
電流力計形電流力計形(直流・交流)直流
交流
熱電形熱電形(直流・交流)直流
交流
静電形静電形(直流・交流)直流
交流

測定器の置き方

測定器は、表面の目盛板の下のところや裏面などに置き方の記号が書いてあることをご存じでしょうか。

一般的には地面と水平に置いて使われることが多いですが、その他にも垂直に置いたり、ある一定の角度に置いて使われたりもします。

水平に置かなければいけないのに垂直に置いて使うなど、測定器の置き方を間違えて使うと正しくない値を表示しますので注意してください。

測定器には、次のように、垂直、水平、傾斜という置き方の記号がありますので覚えてください。

測定器の姿勢の表
測定器の置き方記号
垂直垂直の記号
水平水平の記号
傾斜(60°)傾斜(60°)の記号

測定器の種類と姿勢の練習問題を解いてみよう

次の測定器に関する問題を解いて力をつけてください。

問題1のような、可動コイル形の記号を問う問題はよく出題されますので試験までに必ず解けれるようにしておいてください。

問題1

次の記号が計器の目盛板に書いてある。どのような意味をもつか答えよ?
(形式、回路、置き方を答えよ。)

考え方:上の測定器の種類と姿勢の表から記号を読み取りましょう。

答え:測定器の形式は可動コイル形、使用する回路は直流回路の電圧や電流の測定、置き方は水平に置いて使います。

問題2

次の記号が計器の目盛板に書いてある。どのような意味をもつか答えよ?
(形式、回路を答えよ。)

考え方:上の測定器の種類の表から記号を読み取りましょう。

答え:測定器の形式は誘導形、使用する回路は主に交流回路の電力量計に使います。

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