平成30年度(下期)の計算問題の解き方と解答(第二種電気工事士筆記試験の過去問題)

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18.平成30年度(下期)の筆記試験問題の解答

平成30年の下期に実施された第二種電気工事士の筆記試験問題の解答を載せています。

また、電気理論の計算問題の答えを導き出す途中式の解説をしていますので計算問題の対策時に活用してみてください。

平成30年度の問題は、一般財団法人電気技術者試験センターのホームページからダウンロードすることができます。

このページの目次

平成30年度(下期)の筆記試験の解答

平成30年度(下期)の第二種電気工事士の筆記試験の全問題の解答です。

筆記試験日:平成30年10月7日(日)

平成30年度(下期)の筆記試験の解答
問1問2問3問4問5問6問7問8問9問10
問11問12問13問14問15問16問17問18問19問20
問21問22問23問24問25問26問27問28問29問30
問31問32問33問34問35問36問37問38問39問40
問41問42問43問44問45問46問47問48問49問50
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計算問題の解き方と解答

平成30年度(下期)の第二種電気工事士の筆記試験に出題された計算問題の計算方法と解答を載せておきますので、試験勉強の際に活用してみてください。

問1

まず初めは、左側の合成抵抗と右側の合成抵抗を求めて足し合わせます。

  • 左側の合成抵抗=(2×2)/(2+2)=1[Ω]
  • 右側の合成抵抗=(3×6)/(3+6)=2[Ω]
  • 左右の合成抵抗=1+2=3[Ω]

回路図は次のようになりました。

合成抵抗を求める回路図

したがって、合成抵抗=(6×3)/(6+3)=2[Ω]となります。

問2

問題の解き方は、インピーダンスを求めて、電流を求めて、電流×抵抗を計算して電圧を解きます。

まず初めはインピーダンスを求めます。

インピーダンスの計算

インピーダンスは20[Ω]なので、電流=電圧/インピーダンスを計算すると200/20=10[A]

最後は、電流×抵抗を計算すると電圧が求まります。

したがって、10×12=120[V]です。

問3

導体の抵抗の問題を解く時は、次の公式を覚えてください。

導体の抵抗を計算する公式
ρ=抵抗率、A=断面積、L=長さ、D=直径

上記の式を覚えていれば答えは出ます。

計算してみると、(4×10)/(π×2.62)=1.88に近いものを探します。

イ.(4×20)/(π×1.62)=9.9

ロ.10/8=1.25

ハ.(4×5)/(π×3.22)=0.6

ニ.10/5.5=1.81

問4

熱量の計算式は、熱量=4.2[kJ/(kg・K)]×水の重さ[kg]×温度[K]です。

水60[kg]、温度20[K]を使って計算してみると、

  • 熱量=4.2×60×20=5040[kJ]

となります。

求めるのは電力量なので、3600[kJ]で割ってもらうと答えはでます。

したがって、電力量=熱量/3600=5040/3600=1.4[kW・h]となります。

問5

三相交流回路のスター結線での線電流(相電流)の計算式は、線電流=相電流=相電圧/負荷のインピーダンスで計算できます。

線間電圧200[V]、抵抗8[Ω]、コイル6[Ω]を使って、相電圧と負荷のインピーダンスを計算すると次のようになります。

  • 相電圧=線間電圧/√3=200/√3=115[V]
  • 負荷のインピーダンス=√(8)2+(6)2=10[Ω]

したがって、線電流=相電圧/負荷のインピーダンス=115/10=11.5[A]となります。

問6

配線の電圧降下を求める問題では、まずは、回路全体に流れる電流を計算するとすんなり答えがでます。

負荷の消費電力=2000[W]、負荷の両端の電圧=100[V]なので、電流を計算すると2000/100=20[A]です。
※電流値は消費電力の式から導き出せます。

電線の電気抵抗は1000m当たり3.2[Ω]なので、電線1mでは0.0032[Ω]です。
※計算する時は、1000:3.2=1:Xという比を使うと簡単に計算できます。

回路図を見ると電線は16mの長さがあるので0.0512[Ω]です。

電圧を計算する式は、電流×抵抗なので、20×0.0512=1.024[V]となります。

したがって、配線の電圧降下は1[V]です。

問7

a点からb点までの電線の抵抗による電圧降下は次の式で求めます。

  • 電圧降下=10×0.1=1[V]

したがって、a-b間の電圧は次の式で求められます。

  • a-b間の電圧=105ー1=104[V]

答えは、104[V]です。

問8

直径2.0[mm]の銅導体の許容電流は35[A]です。

金属管の中には電線を3本収めるので電流減少係数は0.7を使います。

したがって、電線1本当たりの許容電流は次の式で求められます。

電線1本当たりの許容電流=35[A]×0.7=24.5[A]

問9

分岐点から過電流遮断器までの距離が10[m]なので、幹線の過電流遮断器の許容電流の55%以上必要です。

したがって、a-b間の電線の許容電流の最小値は=125×0.55=68.75[A]となります。

問10

イ.配線用遮断器が20Aの分岐回路には、直径1.6mm以上の電線の太さが必要で、20Aのコンセントは接続できます。

ロ.配線用遮断器が30Aの分岐回路には、直径2.6mm以上の電線の太さが必要で、20Aのコンセントは接続できません。

ハ.配線用遮断器が20Aの分岐回路には、直径1.6mmの電線は接続でき、30Aのコンセントは接続できません。

ニ.配線用遮断器が30Aの分岐回路には、15Aのコンセントは接続できません。

したがって、イが正解です。

問11

高感度形漏電遮断器は、定格感度電流が30mA以下で動作する漏電遮断器のことです。

問12

直接埋設式で工事を行う時は、CVケーブルを使って行います。

問13

同期速度は、120f/Pという式を使って計算します。

f=50[Hz]、P=6極なので、式に代入すると次のようになります。

  • 同期速度=120×50/6=1000

答えは、1000[min-1]です。
※min-1とは、rpmのことです。

問14

各工事で使う工具は次の通りです。

  • バスダクト工事:?
  • 合成樹脂管工事:トーチランプ(曲げる工具)
  • 金属線ぴ工事:パイプ用のカッター(切る工具)
  • 金属管工事:リーマー(管の面取り)

問15

系統連系型の太陽電池発電設備で使うものはパワーコンディショナです。

パワーコンディショナは、太陽電池で発電した直流を家庭で使えれる交流に変換する機器です。

問16

この問いに写っている写真は600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブルの平形です。

屋内、屋外、地中で使う耐燃性があるエコケーブルです。

問17

この問いに写っている写真はリモコン配線のリレーです。

リモコンリレーのON/OFFの信号によって照明器具などを動作させます。

問18

この問いに写っている写真はワイヤーストリッパーです。

VVFケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに使います。

問19

電線を接続する際は、電線の電気抵抗が増加しないことと電線の引張強さを20%以上減少させないことに注意して作業を行ってください。

問20

金属板張り(金属系サイディング)の壁を貫通する時はケーブル工事ではなく金属管工事で行います。

問21

合成樹脂製可とう電線管(CD管)はコンクリートに埋め込んで使います。

問22

ハ.水気がある場所に設置するので、定格感度電流15mA、動作時間0.1秒の電流動作型漏電遮断器を取り付けても接地工事は省略できません。

問23

600Vビニル絶縁電線を金属管に収めて使う時は電流減少係数は次のように決まっています。

  • 3本以下:0.70
  • 4本:0.63
  • 5~6本:0.56
  • 7~15本:0.49

問24

アナログ式回転計で、回路抵抗測定をする時は次のように使います。

  • 電池の容量を確認する
  • 測定レンジの倍率を決める
  • テストリードを短絡して0Ωになるようにする

問25

単相3線式回路の電圧

単相3線式回路は、ブレーカーの端子が、L1、N、L2の3つあるので電線を3本使って作ります。

電線と大地間
黒色と大地間は100V
白色と大地間は0V
赤色と大地間は100V
電線と電線間
黒色と白色は100V
赤色と白色は100V
黒色と赤色は200V

問26

直読式接地抵抗計で接地抵抗を測定する時は、接地極は左側、補助接地極(電圧用)は真ん中、補助接地極(電流用)は右側に配置して測定します。

記号でいうと、左からE、P、Cという配列です。

問27

中性線が断線していて、機器Aと機器Bで分圧しています。

問28

氏名を変更した時は都道府県知事に申請、電気工事の仕事をする時は電気工事の免状を携帯して電気設備に関する技術基準にのっとって作業をしなければなりません。

基本的に自家用電気工作物(500kW未満)の工事は第一種電気工事士でなければ従事できませんが、自家用電気工作物(500kW未満)であっても第ニ種電気工事士の免状を持っていれば管の設置は可能ですが、電線の接続はできません。

問29

電気用品は、特定電気用品以外の電気用品(341品目)と特定電気用品(116品目)の2つに分かれています。

特定電気用品は、電線類、ヒューズ、配線器具、電流制限器、小形単相変圧器類、電熱器具、電動力応用機械器具、電子応用機械器具、交流用電気機械器具、携帯発電機などがあります。

特定電気用品以外の電気用品
消費電力が40W以下の蛍光ランプ
内径が120mm以下の金属製の電線管
消費電力が300W以下の換気扇
特定電気用品
配線用遮断器

問30

電圧の低圧区分は、直流は750V以下、交流は600V以下です。

仕事をしていても低圧区分はよく見かけますので覚えておきましょう。

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