平成28年度(下期)の計算問題の解き方と解答(第二種電気工事士筆記試験の過去問題)

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14.平成28年度(下期)の筆記試験問題の解答

平成28年の下期に実施された第二種電気工事士の筆記試験問題の解答を載せています。

また、電気理論の計算問題の答えを導き出す途中式の解説をしていますので計算問題の対策時に活用してみてください。

平成28年度の問題は、一般財団法人電気技術者試験センターのホームページからダウンロードすることができます。

このページの目次

平成28年度(下期)の筆記試験の解答

平成28年度(下期)の第二種電気工事士の筆記試験の全問題の解答です。

筆記試験日:平成28年10月1日(土)

平成28年度(下期)の筆記試験の解答
問1問2問3問4問5問6問7問8問9問10
問11問12問13問14問15問16問17問18問19問20
問21問22問23問24問25問26問27問28問29問30
問31問32問33問34問35問36問37問38問39問40
問41問42問43問44問45問46問47問48問49問50
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計算問題の解き方と解答

平成28年度(下期)の第二種電気工事士の筆記試験に出題された計算問題の計算方法と解答を載せておきますので、試験勉強の際に活用してみてください。

問1

左側の並列回路と右側の4Ωの抵抗とにわけて考えてください。

まずは、左側の並列回路に掛かる電圧と電流を求めます。

並列回路にはそれぞれ等しい電圧が掛かる性質があるので、電圧を計算すると8[Ω]×1[A]=8[V]となり8[V]が掛かります。

並列回路に流れる電流はというと、オームの法則を使って電圧÷抵抗をすれば計算できるので、初めに並列合成抵抗を計算しましょう。

並列回路の合成抵抗を求める

並列回路の合成抵抗は2[Ω]なので、電流を計算すると8[V]÷2[Ω]=4[A]となり、4[A]が右側の4Ωの抵抗へ向けて流れていきます。

したがって、4Ωの抵抗に接続された電圧計が示す値は、4[A]×4[Ω]=16[V]となります。

問2

スイッチには抵抗値が限りなくゼロに近い材質が使われているので、30Ωの抵抗とスイッチを閉じた時の並列合成抵抗を計算するとゼロに近い値となります。

したがって、この問題の場合は、スイッチS1のみ閉じるので、a-b間の合成抵抗は次のように計算できます。

30[Ω]+S1の回路の合成抵抗0[Ω]+30[Ω]=60[Ω]となります。

問3

導体の抵抗を表す次の公式から計算しましょう。

導体の抵抗を計算する公式

問4

力率とはcosθのことで、電源電圧と抵抗の両端の電圧との比で計算できます。

力率の計算方法

問5

三相交流回路のスター結線での線間電圧の計算式は、√3×相電流×負荷のインピーダンスで計算できます。

相電流は20[A]、負荷のインピーダンスは6[Ω]なので、線間電圧=√3×20×6≒208[V]となります。

問6

a-b間の電圧の求め方は、上側の電源電圧である103[V]から電線1線当たりの抵抗による電圧降下分を引けば計算できます。

1線は20[A]、中性線は10[A]が流れているので、電線の電圧降下=(0.1[Ω]×20[A])+(0.1[Ω]×10[A])=3[V]です。

したがって、a-b間の電圧=103-3=100[V]となります。

問7

直径2.0mmの絶縁電線(単線)の許容電流は35Aです。

金属管の中には電線を4本収めるので電流減少係数は0.63を使います。

したがって、電線1本当たりの許容電流は次の式で求められます。

電線1本当たりの許容電流=35[A]×0.63≒22[A]

問8

電線路の電力損失の求め方は、電流の2乗×抵抗(I2R)という電力の公式を使って計算します。

線電流=10[A]、電線1線当たりの抵抗値=0.15[Ω]なので、電線路の電力損失=102×0.15=15[W]となりますが、電線が3本あるので、電線路の電力損失=15×3=45[W]が答えとなります。

問9

イ.配線用遮断器が20Aの分岐回路には、直径1.6mm以上の電線の太さが必要で、コンセントは20A以下のものが接続できます。

ロ.配線用遮断器が30Aの分岐回路には、直径2.6mm以上の電線の太さが必要で、20A以上30A以下のコンセントが接続できます。

ハ.配線用遮断器が20Aの分岐回路には、30Aのコンセントは接続できません。

ニ.配線用遮断器が30Aの分岐回路には、15Aのコンセントは接続できません。

したがって、イが正解です。

問10

分岐点から過電流遮断器までの距離が10mなので、幹線の過電流遮断器の許容電流の55%以上必要です。

したがって、a-b間の電線の許容電流の最小値は=60×0.55=33[A]となります。

問11

高感度形の漏電遮断器の定格感度電流は30mA以下です。

中感度形の漏電遮断器の定格感度電流は30mAを超え1000mA以下です。

問12

ねじなしボックスコネクタのねじは、ねじの頭が切れるまでしっかり締めつけます。

問13

水銀灯と組み合わせて使うのは水銀灯安定器です。

問14

ビニルコードは、扇風機などの一般的な電化製品に使います。

問15

リーマは、金属管の切断面の面取りをしてバリを取ります。

金切りのこは、金属管を切断する時に使います。

パイプベンダは、金属管を曲げる時に使います。

したがって、切断は金切りのこ、切断時の面取りはリーマ、曲げはパイプベンダを使います。

問16

写真は、金属線ぴです。金属線ぴ工事で使います。

問17

写真は、パネルボックスといわれる材料です。壁にコンセントやスイッチ取り付ける時に使います。

問18

写真は、ワイヤーストリッパーやケーブルストリッパーといわれる工具です。

ケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取る時に使います。ワイヤーストリッパーは便利ですが、電工ナイフがあれば特に必要ありません。

問19

金属製可とう電線管工事を行う時は、原則的にはD種接地工事が必要になります。

金属製可とう電線管工事についての接地工事や施工方法の他にも施工場所などの決まりごとも覚えましょう。

問20

配線用遮断器には極と素子という言葉があります。

2極の配線用遮断器には、2P1Eと2P2Eがあります。どういう配電方式の時に2P1E又は2P2Eを使うことができるのか使い分けができるようにしましょう。

問21

電磁的不平衡が起きないようにするには、金属管と電源側の間の電線を交差させて接続してください。

問22

天井隠ぺい配線、露出配線の図記号、電線を収める電線管の記号を覚えましょう。

実線は天井隠ぺい配線、点線は露出配線です。

Eは金属製のねじなし電線管、PFは合成樹脂製可とう電線管、記号なしは薄鋼電線管、F2は2種金属製可とう電線管です。

問23

木造住宅の金属板張りの壁を貫通させ電線を通す時は、金属板張りの壁に合成樹脂管(VE管)を使って防護管を作り、ケーブルと金属板張りの部分が接触しないように工事を行います。

電線が金属部分と接触すると漏電して火災事故になる恐れがあるので注意してください。

問24

導通試験は、電線が正しく接続されているのかを確認する為に行います。

問25

定められている絶縁抵抗値は電路の電圧によって異なります。

問26

検電器とは、電線に電圧が掛かっているのかを調べるもので、感電事故を防止する為に使います。

検電器の使い方は、検電器の先端のゴム部分を電線の被覆の表面に押し当てると電圧が掛かっている時は電界を感知して動作します。

したがって、電路の充電の有り無しを確認する為に使います。

問27

力率を求める時は、周波数は関係ないので、電圧計、電流計、電力計があれば事足ります。

問28

電気工事士の資格には、第1種電気工事士と第2種電気工事士の2種類があります。大きく分類すると、第1種電気工事士は自家用電気工作物の電気工事、第2種電気工事士は一般用電気工作物の電気工事に従事します。

問29

電気用品には、特定電気用品と特定電気用品以外の電気用品がありますが、電気用品安全法の適用を受けた電気用品には、PSEという記号が示してあります。

問30

一般用電気工作物の適用を受けるのは低圧受電している電気設備です。また、低圧の発電設備では出力が定められています。

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