コンセントの図記号と刃受けの形と問題の解き方(第二種電気工事士の筆記試験対策)

第二種電気工事士

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1.コンセントの配線用図記号と刃受けの形の基礎知識

電気工事を行う時は設計者が作成した電気図面に描かれている配線用図記号を見て行います。

コンセントには、天井取付、床面取付、壁付など、いろいろな図記号がありますので、各図記号は何を表しているのか名称とその説明を理解してください。

コンセントの図記号と刃受けの形は試験に出題される確率は高いのでしっかり覚えてください。

このページの目次

配線用電気図面で使うコンセントの図記号の名称と意味

電気工事はやみくもに行うのではなく、建築の図面に配置された電気設備の図記号に従って工事を行っていくので、コンセントの図記号の名称と意味を理解する必要があります。

では、コンセントの形はどのような種類があるのかというと、露出形、埋込形、防雨形などがあります。

基本となるコンセントの図記号は天井取付コンセントで、天井取付コンセントの図記号の一部を黒く塗りつぶすと壁付コンセントになります。

また、添え字を付けて、接地極付き(E)、抜け止め形(LK)、防雨形(WP)などのようにコンセントのバリエーションを増やしていきます。

ここでは、第二種電気工事士の筆記試験や技能試験によく出題される、コンセントの配線用図記号の名称とその説明について簡単にまとめました。

壁付コンセントは比較的出題されやすい傾向がありますので、どの図記号が何を表しているのかしっかり覚えてください。

配線用図記号(コンセント)の表
図記号名称・説明
天井取付コンセントの配線用図記号天井取付コンセント
説明:天井面へ取り付けるコンセントのことです。
床面取付コンセントの配線用図記号床面取付コンセント
説明:天井取付けコンセントの図記号に黒い三角形が添えてあったら、床面へ取り付けるフロアコンセントのことです。
壁付コンセントの配線用図記号壁付コンセント
説明:丸の一部が黒く塗りつぶしてあったら、壁面へ取り付けるコンセントのことです。
2口コンセントの配線用図記号2口コンセント
説明:添え字で2と書かれていたら、コンセントの差し込み口の個数が2つあるコンセントのことです。
定格電流20A用コンセントの配線用図記号定格電流20A用コンセント
説明:添え字で20Aと書かれていたら、コンセントに流れる電流が20A以下で使われるコンセントのことです。
接地極付コンセントの配線用図記号接地極付コンセント
説明:普通のコンセントは非接地側(プラス、又はホットという)と接地側(マイナス、又はコールドという)の2極の差し込み口ですが、接地極付コンセントは接地(アース)極という差し込み口も付いているコンセントのことです。添え字でEと書かれているタイプのコンセントには、非接地側、接地側、接地極の3つ穴があります。(接地極は、漏電した機器に人が触れた時に感電しないようにする役割があります。)
引掛形コンセントの配線用図記号引掛形コンセント
説明:添え字でTと書かれていたら、引掛形専用の差し込みプラグを使い、引掛形コンセントに差し込みプラグを差し込んだ後に回転させて抜けないようにコンセントと固定するタイプです。(差し込みプラグとコンセントは、特殊な形をしています。)
抜け止め形コンセントの配線用図記号抜け止め形コンセント
説明:添え字でLKと書かれていたら、抜け止め形コンセントのことを表しています。普通のコンセントは差し込みプラグを差し込むだけですが、抜け止め形コンセントは差し込んだ後に回転させて抜けないようにコンセントと固定するタイプです。(普通の差し込みプラグと抜け止め形コンセントを組み合わせて使います。)
接地極付接地端子付コンセントの配線用図記号接地極付接地端子付コンセント
説明:添え字でEETと書かれていたら、接地極と接地端子の両方が付いたコンセントです。接地端子はアース線を巻きつけ接続して使います。(接地極が付いている差し込みプラグとついていない差し込みプラグの両方が使えれます。)
防雨形コンセントの配線用図記号防雨形コンセント
説明:添え字でWPと書かれていたら、雨などがコンセントにあたっても大丈夫なように、フードを付けて防雨対策が施された屋外用のコンセントです。
接地端子の配線用図記号接地端子
説明:接地端子(アース端子)がある場合は、このマークが示してあります。接地端子にアース線を接続して感電防止の為に使います。
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コンセントの刃受けの形

一般家庭、工場やビルで一般的に使われている形式は、単相100V/200V、又は三相200Vで、コンセントの定格電圧は次のように決められています。

  • 単相100V:定格電圧125V
  • 単相200V:定格電圧250V
  • 三相200V:定格電圧250V

例えば、コンセントの図記号に添え字で250Vと書かれていたら、200V用のコンセントを使います。

なお、コンセントの刃受けの形は、単相・三相、電圧の大きさで形は全く異なります。

筆記試験の配線図でコンセントの刃受けの形の問題は毎回1問出題されるので下の「コンセントの刃受けの形の表」を使って覚えておきましょう。

コンセントの刃受けの形の表
刃受けの形説明
単相100Vコンセント(15A)用の刃受けの形単相100Vコンセント(15A)用の刃受けの形
単相100Vコンセント接地極付き(15A)用の刃受けの形単相100Vコンセント接地極付き(15A)用の刃受けの形
単相100Vコンセント(15A・20A)兼用の刃受けの形単相100Vコンセント(15A・20A)兼用の刃受けの形
単相100Vコンセント接地極付き(15A・20A)兼用の刃受けの形単相100Vコンセント接地極付き(15A・20A)兼用の刃受けの形
単相200Vコンセント(15A)用の刃受けの形単相200Vコンセント(15A)用の刃受けの形
単相200Vコンセント接地極付き(15A)用の刃受けの形単相200Vコンセント接地極付き(15A)用の刃受けの形
単相200Vコンセント(15A・20A)兼用の刃受けの形単相200Vコンセント(15A・20A)兼用の刃受けの形
単相200Vコンセント接地極付き(15A・20A)兼用の刃受けの形単相200Vコンセント接地極付き(15A・20A)兼用の刃受けの形
三相200Vコンセントの15A・20A・30Aの刃受けの形三相200Vコンセントの15A・20A・30Aの刃受けの形
(それぞれ大きさが異なります。)
三相200Vコンセント接地極付きの15A・20A・30Aの刃受けの形三相200Vコンセント接地極付きの15A・20A・30Aの刃受けの形
(それぞれ大きさが異なります。)

コンセントの図記号の練習問題を解いてみよう

次のコンセントの図記号に関する問題を解いて力をつけてください。

問題1~3のような、コンセントの図記号・添え字・刃受けを問う問題はよく出題されますので試験までに必ず解けれるようにしておいてください。

問題1

次の図記号の名称は何か答えよ。

壁付コンセントの配線用図記号
  • イ.天井取付コンセント
  • ロ.床面取付コンセント
  • ハ.壁付コンセント
  • 二.接地端子

考え方:上の配線用図記号(コンセント)の表で名称を確認しましょう。丸の一部が黒く塗りつぶされている図記号は壁付、塗りつぶされていない図記号は天井取付です。違いを覚えてください。

答え: ハ

問題2

次の図記号は壁付コンセントですが、添え字のEは何を意味するのか答えよ。

接地極付コンセントの配線用図記号
  • イ.引掛形である
  • ロ.接地極が付いている
  • ハ.定格電流が20Aである
  • 二.コンセントが2口ある

考え方:引掛形はT、接地極付はE、定格電流が20A用は20A、2口ある場合は2、その他には、接地端子が付いているコンセントはETという添え字が書かれています。

答え: ロ

問題3

三相3線式で定格電圧250V、定格電流20A、接地極付きのコンセントの刃受けは次の形で正しいか答えよ。

三相200Vコンセント接地極付きの15A・20A・30Aの刃受けの形

考え方:コンセントの刃受けの形は、単相、三相、電圧、電流で異なります。上のコンセントの刃受けの形の表を覚えましょう。

答え: 正しい

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