第二種電気工事士の筆記試験対策「有効電力、無効電力、皮相電力の問題」を公式を覚えて解けるようにする

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7.交流回路の有効電力、無効電力、皮相電力の計算方法

♦交流回路の電力とは♦

交流回路の電力は、次の様に、有効電力、無効電力、皮相電力の3つに分類されます。
それぞれの電力はとても大事なことですので、公式を使って電力の計算をする時は意味の違いが理解できるようにしっかり覚えておきましょう。

有効電力
有効電力は、抵抗負荷で実際に消費されるエネルギーのことです。
字のごとく有効に使われる電力になります。
無効電力
無効電力は、コイルやコンデンサに蓄えられたりしたエネルギーのことで、実際には消費されない電力です。
字のごとく無効となる電力なので少なければ少ない程いいです。
皮相電力
皮相電力とは、有効電力と無効電力をベクトル合成したエネルギーのことです。実際には消費されない無効電力分が含まれているので見かけ上の電力となります。

※一般的に交流回路の場合では、単に電力という時は有効電力のことを指しています。

電力の違いがどういうものかわかったところで、次は有効電力、無効電力、皮相電力についてもう少し詳しく見ていきましょう。

♦有効電力、無効電力、皮相電力の説明♦

有効電力とは
有効電力は、交流電圧と交流電流との関係にcosθ(コサインシータ)分の位相のずれがある時に使われます。
皮相電力にcosθを掛け合わせると有効に使われた電力を表すことができます。
このcosθを力率といいます。
有効電力の単位は、W(ワット)です。
無効電力とは
無効電力は、交流電圧と交流電流との関係にsinθ(サインシータ)分の位相のずれがある時に使われます。
皮相電力にsinθを掛け合わせると有効に使われなかった電力を表すことができます。
このsinθを無効率といいます。
無効電力の単位は、var(バール)です。
その他に、Vを大文字にしたVarも実際には使われています。
皮相電力とは
皮相電力は、交流電圧と交流電流を掛け合わせたものです。
ですので、有効に使われた電力や無効になった電力を意識しなくていいので、主に機器全体の容量を表す時によく使われます。
皮相電力の単位は、VA(ボルトアンペア)です。

有効電力、無効電力、皮相電力の意味が理解できたところで、最後に、それぞれの電力の公式を覚えましょう。

有効電力、無効電力、皮相電力の公式

記号の説明:V=電圧、I=電流、cosθとsinθは位相差(位相のずれ)のこと

※有効電力は抵抗で消費される電力のことなので、電流の2乗掛ける抵抗でも計算できます。

♦力率と無効率について♦

有効電力と無効電力を計算する公式にはcosθとsinθという普段見慣れない記号ががでてきますが高校生の時に勉強した三角関数を思い出してください。

三角関数なんて勉強していないという方は、この際覚えてしまいましょう。

三角関数とは、簡単に言うと角度(θ)の大きさと線分の長さの関係を表したもののことです。
※角度のことをθ(シータ)といいます。

では、電力の計算で使うcosθとsinθは、どの線分との長さの関係を表しているのかというと次の様になります。

有効電力、無効電力、皮相電力の三角関数

※cosの2乗とsinの2乗とを足し合わせると1が成り立つ関係があります。

力率が悪いと、電力をより多く使わないといけなくなるので電気機器の効率が悪くなります。このような状況を避ける為に、力率を1に近付けるように改善(0が最小、1が最大)していくと無効電力が少なくなるので電力を無駄なく利用することができ省エネにも貢献できます。

なお、抵抗のみの交流回路であれば、電圧と電流の位相差はないので力率は1になりますが、現実には回路中にコイルとコンデンサが使われているので力率を考慮しなければいけません。

電気機器を効率よく使うには、力率は1に近く、無効率は0に近い方が良いと覚えておきましょう。

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交流回路の電力の問題を解いてみよう

♦問題1♦

皮相電力が2kVAの交流電動機がcosθ=0.8で運転している時、有効電力、sinθ、無効電力はいくらになるか答えよ。

考え方:上記で説明した有効電力、sinθ、無効電力の公式を使って計算してみましょう。sinθを求める時は三角関数の式をsinθ=となるように変形してください。

答え:

有効電力、sinθ、無効電力を求める式と答え

♦問題2♦

次の回路に、交流100Vを加えた時の消費電力はいくらか?

交流回路の消費電力を求めるの問題の図(抵抗とコイル)

考え方:回路の直列インピーダンス(抵抗とコイルとを合成した抵抗値)を求めた後に、有効電力を求める式に当てはめて計算してみましょう。

答え:

交流回路の消費電力を求める式と答え

♦問題3♦

単相100Vの交流回路に、電圧100V、消費電力30W、力率60%の蛍光灯が4個接続されている場合では、回路に電流はいくら流れるか答えよ?

考え方:有効電力を求める公式を、電流を求める式I=となるように式を変形してから計算してみましょう。
力率60%とは、cosθでは0.6として計算します。

答え:

単相交流回路に流れる電流を求める式と答え

♦独学の方への試験勉強の提案♦

第二種電気工事士の試験勉強を独学で始めるには何を用意すればいいのかな?とお悩みの方は、筆記・技能試験対策に使う おすすめの参考書・過去問題集おすすめの工具・練習材料 のページで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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