3路スイッチの複線図の描き方(第二種電気工事士の技能試験対策)

第二種電気工事士

初めて受ける第二種電気工事士

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4.三路スイッチの複線図の描き方

3路スイッチは、2箇所の場所から電灯をオンオフできるスイッチのことです。

3路スイッチの複線図も、電灯とスイッチの回路図とおおむね作業手順は同じです。

なお、第二種電気工事士の技能試験では3路スイッチは出題されやすいので複線図の描き方はしっかり覚えましょう。

このページの目次

三路スイッチを接続した配線図について

3路スイッチと電灯が配線された単線図

上の図は、1つの電灯を3路スイッチを使って2カ所の場所(2カ所に設置したスイッチ)からオンオフをする単線図の電気配線回路図です。

今までの電灯の配線図は、1つのスイッチを使って電灯のオンオフを行っていましたが、上の配線図のように3路スイッチを使えば1カ所ではなく違う場所からでも電灯を操作できるようになります。

3路スイッチが使われている場所の例としては、

  • 一戸建て住宅の階段に設置されている電灯をON/OFFする為の上の階と下の階に設置されているスイッチ
  • 団地などの階段の踊り場の電灯をON/OFFする為の一番上の階と一番下の階に設置されているスイッチ(それ以外の階は4路スイッチが設置)

が思い当たります。

この3路スイッチを使った配線図も電気工事を行う時の基本となる回路ですので、電源から流れた電気がどのような経路を通って流れているのか理屈がわかるようにしっかり覚えてください。

三路スイッチと電灯回路の単線図を複線図に変換する方法

3路スイッチと電灯が配線された単線図

それでは、電灯と3路スイッチが接続されている時の単線図の電気配線図面を複線図に書き換える方法を考えて見ましょう。

今まで勉強してきたスイッチは、一カ所の場所から電灯を点けたり消したりしていましたが、3路スイッチを2つ使えば2カ所の場所から電灯を点けたり消したりできるようになります。

注意:スイッチ(点滅器)の右側に添え字で書かれている「3」は3路スイッチのことです。

手順1

まずは、それぞれの3路スイッチと電灯の器具に接続する電線の本数は何本必要なのかを考えましょう。

今まで勉強してきた複線図の描き方で考えてみると、電源と電灯は2本、3路スイッチは接点が3つあるので3本必要になりそうですよね。

したがって、複線図を描く為に必要な電線の本数は、

  • 電源:2本
  • 電灯:2本
  • 3路スイッチ:1つの3路スイッチごとに3本

となるので、下の図のように、電源と電灯からは2本、3路スイッチからはそれぞれ3本の線を描きます。

3路スイッチと電灯の電線の本数を考える

電源は理解しやすいように、プラス・マイナスで書かれていますが、プラスとは非接地側又はHotのこと、マイナスとは接地側又はColdのことです。

手順2

次は、下の図のように、電源のプラス(非接地側)と3路スイッチ、そして3路スイッチどうしの線をつなぎ合わせます。

電気の流れも今まで通り考えてください。赤い矢印のように電源のプラス(非接地側)から3路スイッチへ流れますので正しいですよね。

電源の非接地側と3路スイッチを接続

実物の3路スイッチの端子には、0、1、3という端子番号がふられているので3路スイッチどうしを電線で接続する時は、1と1の番号の端子、3と3の番号の端子どうしでつなぎ合わせるのがわかりやすいでしょう。

なお、端子番号を合わせるのは見た目の問題なので、端子番号を無理に合わせなくても構いません。

但し、1つ目の3路スイッチの0番端子は電源のプラス(非接地側)と、2つ目の3路スイッチの0番端子は電灯とつないでください。

手順3

最後は、下の図のように、3路スイッチと電灯、そして電灯から電源のマイナス(接地側)の線をつなぎ合わせます。

電気の流れを考えると、黒い矢印のように電源のプラス(非接地側)から3路スイッチを通り、赤い矢印のように電灯を通って電源のマイナス(接地側)に向かって流れますので正しいですよね。

電気の流れが正しいので、下の図が完成した3路スイッチと電灯の複線図となります。

3路スイッチと電灯の複線図

これで、3路スイッチの複線図の描き方は終わりです。

3路スイッチと電灯回路の単線図を複線図に変える方法はわかりましたか?

3路スイッチは複雑のように見えますが、普通のスイッチと同じようにつなげばいいです。電気が電源のプラス(非接地側)からスイッチ、電灯を通って電源のマイナス(接地側)に戻ってこればいいです。

技能試験に出題されやすいので、3路スイッチの仕組みを何回でも見て目に焼き付けて理解してください。

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